ララＤＸ

２００２年１１月号

• 今号は秋の学園LOVE特集。今までもなんとなく共通テーマのようなものがあったようななかったようなところはあったんだけど、改めて「学園LOVE」と言われると、作家さんも難しいところ。
• 真正面から「学園LOVE」をやってくれたのは、川瀬夏菜「放課後お菓子時間」。先輩、女教師、お菓子……たいへん素直な学園ラブストーリーでありました。
• プロットのオーソドックスさ、堅実さを、設定のひとひねりで、作者ならではの繊細な話に仕立て上げたのは、林みかせ「君の旋律は秋の色」。今回の特集の中では、私は一番好き。細やかな描線と、細やかな設定がマッチしています。
• 一方、久々の登場も、シュールさが際だっている小松田わん「転落フルコース」。絵がちっとも可愛くないところも、作風とあいまって、この場合グッド。「学園LOVE」でこう持っていける漫画家は、そうはいまい。
• 実験的といえば、時計野はり「ガクチュー」は、作者にとってはかなり実験的。581p〜585pまでの流れ、特に「…『きゃあ』」は、よかった。
• 「学園LOVE」を離れると、麻生みこと「SHALL WE DANCE?」はあいかわらずの麻生作品。「エエイこの愚民ども!!」なんて、麻生さんでもなきゃ言わせないよう。なんていうか、世界の異物感をごろごろと感じるような作品？　クセになりますね。
• 柳原望「お天気の巫女」は本格的にシリーズ化してますね。「まるいち」を懐かしむ気持ちもありますが、個人的には愛想なしの高良さんがポイント高し。
• ささだあすか「パジャマでごろん」は、涙腺ゆるいです!!な季衣ちゃんがすてき。一人で「坂道・自転車・ブレーキかけない勝負」をしてしまう民子さんもすてき。
• しかし、草川為「ガートルードのレシピ」番外編が、秋の学園LOVE特集なのはなぜ？　誰がLOVE?　やはり、プッペンとマリオット？　きゃあ。それはそうと、マリオットマグカップがほしいところ。懸賞の賞品にでもしてくれないかしらん。

(2002.10.24)