研究員徒然（2005.1）

2005/01/26 Wed 　小市民とか

●　米澤穂信「春季限定いちごタルト事件」（創元推理文庫）を読みました。とても読みやすかった。
●　ですが、なんというか小鳩くんの苦悩が、我が身を振り返ったときにとても痛かった。いろいろと。
●　小鳩くん、小市民の星は、掴もうとしているうちは手に入らない。追うのをやめて、追っていることすら忘れたときに、手に入れてしまっているものなんだ。

2005/01/24 Mon 　旅ものとか

●　土曜日に、巷で話題の菊池直恵＋横見浩彦「鉄子の旅」1,2集を買って読みましたよ。鉄道に興味がない漫画家が、鉄道マニアに引き回される受難の旅行記です。
●　朝日新聞の書評では、「水曜どうでしょう」が引き合いに出されていましたが、うーん、確かに似ているのだけれど、漫画家キクチの芸風は大泉洋のぼやき芸とはちょっと違うかな、という感じ。
●　漫画で類似例を探すとすると、やはり、宇野亜由美「アジア行かされまくり」「リゾート行かされまくり」をあげなければならないでしょう。あんなに嫌々旅先に向かい、嫌々なまま帰ってくる旅行記というのは、なかなか類をみない、というのが、サイン会旅行のえらい人、某Ｌ氏の評価ですが、まあ、このいやがる漫画家をむりやり旅に連れ出すというあたりが似ていますね。
●　鉄分の濃い方から見れば物足りない部分等もあるのでしょうが（第１刷では路線名のミスや車両名のミスがあったという話…千葉蘇我間は内房線か外房線かとかいうレベルですが）、乗下車データやら、本誌掲載時の作者コメント（！これは漫画データ本作成者（マニア？）から見ると画期的）やら、最近小学館で始まったという担当編集者名の記載やら、細かいところまで行き届いたうれしいコミックでした。
●　ちなみに、池袋の書店を６つ回って、ようやく１セット発見。２刷がそろそろ出るみたいだけど、なかなか難易度が高かったです。

2005/01/04 Tue 　ごあいさつ

●　本年もよろしくお願い申し上げます。
●　２９日のコミックマーケットで、風立委員会にお越しいただいた皆様、どうもありがとうございました。また、今後とも機会がありましたら、よろしくお願いいたします。